1.運営方針 |
改正社会福祉法に基づいた「経営組織のガバナンスの強化」「事業運営の透明性向上」「財務規律の強化」など社会福祉法人の使命と役割を再確認し、地域福祉の担い手として、地域の多様なニーズに対応した専門的かつ質の高いサービスの提供、安心して暮らせる地域づくりを掲げ、法人と施設・事業所の効果的で適正な経営を図るとともに、関係機関との連携、ネットワークの構築を進めます。
地域でのサービス専門性を高め、事業を運営する各施設の個別性を発揮しながら”笑顔と思いやり”・”感謝の気持ち”をもって、ご利用者様・ご家族様、地域の皆様へのきめ細やかなサービスを展開して行きます。 |
2.施設の運営 |
各運営施設においては「ご利用者様・ご家族様の満足度を上げる」ことを念頭に置き、「法人理念」と「基本方針」をもとに事業計画に沿って、施設並びに職種間の連携を重視し、各事業体が一体となり適切なサービスの提供を行いながら、常に見直す姿勢とチェック機能の充実を図ることとし、保育園・放課後児童健全育成施設・母子生活支援施設、障害福祉サービス等事業所、老人福祉施設、居宅介護支援事業所、訪問介護事業所、サービス付き高齢者向け住宅を運営します。 |
3.法人運営の透明化と情報管理 |
(1) 法人の運営、財務、事業内容などを公開するとともに、ホームページにおいても財務状況、事業内容などを公開し、開かれた法人として、地域、住民の皆様やご利用者様の理解と信頼を深め、公正で活力ある事業運営を推進します。
(2) 個人情報に係る関係法令等を遵守し、法人が定めた個人情報保護に対する基本方針に基づき、ご利用者様等の個人情報に関し適正かつ適切な取扱いに努めるとともに、運用に係る仕組みを整備し、個人情報の保護を図ります。
(3)本格的な人口現象や少子高齢化が信仰する中で、限られた予算・人材を有効に活用し、質の高いサービスを提供するためには、ICT及びデータの利活用をこれまで以上に積極的に進めることが不可欠となっています。
ICTをはじめとした技術は、日進月歩で発展しており、近年、モバイル化の進展やクラウドサービスの普及等により、ネットワーク活用の可能性が広がりつつあるとともに、ビッグデータやオープンデータといった情報の活用について、新たに付加価値創造への期待が高まっています。ICTを課題解決ツールとして効果的・積極的に利活用することにより、業務全体の抜本的な見直しや効率化も図られ、より質の高いサービス提供の実現に資することができるものであり、導入に向けて検討し具体化を図ります。
(4)ICTによって、さまざまなデバイスが常にインターネットに繋がることになります。そのため、安心・安全なネットワーク環境の実現が必要である。なかでも、インターネットバンキングやリモートワークなどでは、高いセキュリティが要求されます。インターネットを使いやすくするためにネットワークを強化するだけでなく、機密情報の保護やサイバー攻撃対策も重要なことから、法人の情報保護管理セキュリティに関する規程を制定し、公用パソコンの私的利用を禁止するとともに、法人情報の保護・管理・運用について、外部サイトからサイバー攻撃等の接触による被害を防ぐ措置を講じます。 |
4.財務規律の強化 |
(1) 介護報酬改定当に伴う適切な収入源予測や、事業所における施設整備、人材確保と育成等の取り組み内容に基づいた財務予測を行い、財務状況を的確に把握するとともに、適正な資金の確保と安定した経営管理に努め、自立した財務強化を図ります。
(2) 法人及び施設拠点ごとに収入と支出及び資産の状況を適宜確認し、補正予算を適宜編成しながら、その収益の把握によって予算と事業の執行をより適切に管理していきます。
@会計事務研修会 会計責任者と出納職員を対象に年1回実施します。
A内部指導監査の実施 全事業所を対象とし、各種規程等に基づいた事務処理の執行について、確認と指導を行い、会計事務等の適切な執行に努めます。 |
5.人材確保・人材育成力の強化 |
保育や介護の質の維持向上及び事業の展開を図るためには、戦略的な人材確保と育成が必要となっています。今まで以上に採用活動を強化します。職員のキャリアアップに繋がる研修の実施と職員定着率の向上のため職員の公正な勤務評価を行うとともに、ハラスメント・メンタルヘルスに関する研修及び対策の実施を行い、魅力と働き甲斐のある職場づくりを進めます。
人材育成については、職場内教育として教育力・指導力を強化することを課題とし、実践に努めます。就業意欲の維持向上の方策として、新任職員に対する指導・支援状況の確認・バックアップ及び既存職員の勤務状況・業務内容を把握し、個人及びチームとしての接遇・技能の向上を図るとともに、職員間のコミュニケーション・話し合いによりチーム力を高め、より良い職場づくりを進めます。
(1)職員の給与の新体制の構築及び実施
人材確保・定着に関する課題として、若年層の採用環境の厳しさが増している現状であるため、正規職員率を上げ、若年層や経験者等の人材を採用しやすい給与体系の検討を行います。
新体系の構築にあたっては、給与体系検討委員会で、キャリアパス・等級制度・職群の再設計を行い、正規職員比率の増加と継続可能な賃金制度となるよう、人材費のシミュレーション等も行いながら、令和4年度からの新給与体系の開始を目標とします。
(2) 職員採用計画
職員の確保については、育成を含め事業運営推進上で極めて重要な要素であるため、「魅力と働き甲斐のある職場づくり」・労働環境の整備を行います。
職員募集に関しては従来通り、ハローワーク、県立ハローワーク倉吉などを主に活用し必要に応じてメディア媒体を用います。
(採用計画)
@ 福祉就職ガイダンス(担当:法人本部、各事業所施設長)
A 求人誌への募集掲載(適宜に職員募集掲載を実施)
B 学校・企業説明会への参加(担当:法人本部)
C 学校訪問及び募集要項等の送付(担当:法人本部)
(3) 職員育成・研修計画
職員の外部研修への参加を奨め、最新の知識・技術を学び、研修内容を報告・共有し、業務の向上を図ります。また、外部講師・法人内講師による法人内研修を定期に開催することにより、施設間交流と研修技術等の共有・レベルアップを進めます。
@ 関係機関・業界団体主催の研修会・会議
A 新任職員研修
新規採用職員を対象として、業務遂行上の対人援助の意義とそのあり方や、社会人としての基礎を学び、仕事のやりがいを見出すための研修。
B管理職員研修並びに中堅職員研修
管理職員並びに中堅職員(リーダー以上)については、管理者・指導者としての指導的な立場の再認識と職種別に必要な資格の取得・外部研修への参加を指導、また業務のあり方を検証し、スタッフ指導・育成方法等に関する研修を実施します。
C フォローアップ研修
新任職員研修に続いて新任者の研修プログラムを拡大展開し研修担当者からの評価実施により業務内容や業務管理の進め方等についてフォローしていきます。
D実務研修
業務に関する実務・技術等の専門研修及び外部研修に参加し専門性を高め、キャリアアップを図ります。また、専門研修は、毎月、研修動画をネット配信し、多くの職員が受講できる機会を提供します。この専門研修の一部を、法人職員を講師とすることにより、講師を務めるスキルや指導力のアップを図ります。
E 法人役員の研修
法人全体の運営に関する事項など社会福祉事業に対してのニーズ変化に対応するため積極的に各種研修へ参加します。また、法人に求められる期待や課題を明確に把握し対応するため、社会福祉法人役員向けの研修や、国・県、社会福祉協議会、老人福祉協議会、関係各団体主催による研修会などへ積極的に参加します。 |
6.ご利用者様の処遇の向上 |
ご利用者様の日常の健康管理を充分行い、健康保持と疾病、感染症、食中毒などの発生予防に努めます。
(1) ご利用者様の体調に変化がある場合は、医療機関と連絡を密にして迅速、適切な措置をとり、安心して施設での活動や生活が送れるよう配慮し、支援します。
(2) 施設での日常生活において、学びや生きがいや潤いを得ていただくため、各種行事やレクレーション等を効果的に行うよう創意工夫します。
(3) ご利用者様お一人おひとりの権利や尊厳が守られ、明るく、楽しく、穏やかな生活が過ごせるよう努めます。
(4) ご利用者様・ご家族様の苦情・意見や相談に適切に対応し、ご利用者様・ご家族様のニーズに対して満足していただけるサービスを提供します。 |
7.安全管理及び衛生管理 |
近年、全国各地で洪水等の水災害が頻発・激甚化していることに対応し、洪水等からの「逃げ遅れゼロ」と「社会経済被害の最小化」を実現するため、水防法に基づき市町村地域防災計画に定められた洪水等の浸水想定区域内の要配慮者利用施設の所有者又は管理者として作成した避難確保計画に基づき避難訓練を実施し災害に備えます。
新型コロナウイルス感染症予防対策を徹底するとともに、手洗い・うがいの励行、消毒殺菌の徹底など、日々、感染症予防に努めるとともに、『ウイルス感染対応マニュアル』により衛生管理教育と実践を進めます。
(1) 水害・土砂災害に係る要配慮者利用施設における避難確保計画を基に、風水害をはじめとする非常災害対策に万全を期すとともに、災害発生時には、ご利用者様・ご入居者様等の安全確保を第一とし、迅速な対応をしていきます。
@ 作成した避難訓練計画を職員に周知徹底するほか、ご利用者様やご家族の方々 にも日頃より確認できるよう、掲示板に掲載しておきます。
A 防災設備の定期点検を励行し、消化訓練や避難訓練等を実施して有事に際して万全を期すとともに、ご利用者様の安全を確保します。
B 大規模災害時における入所施設等の事業継続が迅速に対応できるよう、中部地区の市・町と締結した「災害時の要援護者の受け入れに関する協定」に基づく日常的な地域との連携を図ります。
(2) ご利用者様個々の生活状況を把握するとともに、ヒヤリハットの実践などリスクマネージメントの徹底を図り事故防止に努め、質のよい充実した施設生活を送っていただけるように、安全に配慮したサービスを提供します。 |
8.地域社会との連携・交流並びに地域貢献の取り組み |
事業所毎の特性・特色を活かした施設機能等の地域還元や社会福祉法人の使命に照らした社会貢献活動への協力をしていきます。
@SDGs(持続可能な開発目標)アクションプランへの取組み
2015年国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)及び政府が定めた実施指針・アクションプランの実施について、法人の適用分野等を把握し「とっとりSDGsパートナー制度」への参加などを検討します。
Aあいサポーター及び認知症サポーターの養成
あいサポート認証帰郷として、あいサポーター及びあいサポートリーダーの養成を進めるとともに、『あいサポート運動』を推進します。
また、認知症サポート研修は、地域での高齢者の皆様の見守り・相談に寄与できる役割を担うものであり、継続的な研修実施によりサポーターを育成し地域との連携に努めます。
B 地域での介護予防教室(地域支援事業)の開催
近隣自治会や町内会への働きかけを積極的に行い、身近なテーマで施設職員による講習会等を実施し、地域に施設の顔が見える取組みを強化します。
C ボランティア等の受け入れ
中学生を対象とした職場体験や高校生・大学生を対象としたインターンシップ体験を積極的に受入れ、幼児、高齢者、障がい者への理解を深めてもらうと伴に、保育所や福祉施設の現状を知って頂く機会とし、参加型福祉コミュニティの形成に寄与するとともに職員の確保を進めます。
D 地域福祉支援室及びギャラリーみのり大山での地域連携
地域福祉支援室は、公益的取組みとして、地域の中で生活する子ども、高齢者、障がい者及び家族のための、日々の困りごとを気軽に相談できる窓口としています。相談に適切に対応することにより、子ども、高齢者、障がい児・者等の生活の安定に貢献します。また、ギャラリーみのり大山を地域交流の場として活用しながら、出展・鑑賞される皆様、施設ご利用者様、ご家族様と職員スタッフ、地域の方々の憩いの場を提供するとともに、随時、福祉に係る相談にも対応します。
また、地域の公益的活動を行う団体(グループ)の活動状況の情報を発信すると共に、これらの団体の横の連携を模索し、地域住民の暮らしの向上に努力します。
E 公益的活動の企画・推進
公益的活動の観点から各施設が所在している地域の祭りや地域行事等に積極的に参加します。また、法人の各種事業のノウハウ及び人材を活用し、法人ができる公益的活動を企画し推進するよう努めます。
F 地域との連携活動
法人施設を活用し、ご利用者様、ご家族様及び地域住民の皆様に参加いただき、楽しく交流できる行事を実施します。
・福祉の里夏祭りの開催
・福祉の里文化祭の開催 |
9.施設及び事業運営に関すること |
(1) 定員充足の促進
保育園、母子生活支援施設、高齢・障がい者施設の定員充足を目指して、関係機関、地域包括センター、居宅介護事業所、医療機関等との密接な連携を維持するとともに、地域・住民の皆様との連帯を深めることに努め、信頼される施設としての利用の増加を図ります。
(2) 施設整備の実施
各施設の改築、改修及び修繕等について、適切な施設環境を維持するため施設整備計画に基づき年次的に整備を行います。
@「LIFE」を活用した自立支援・重度化防止の取り組み推進
科学的に効果が裏付けられた質の高いサービスの提供を図るための取組として国がデータ分析等のために構築した「LIFE]の導入及び活用を図るための委員会を立ち上げ、適切な加算取得に備えるとともに、機能訓練、口腔ケア、栄養管理の取り組みの強化に関し、施設での対応を検討します。
A感染症及び災害への対応力の強化
介護サービスは、ご利用者様やご家族様の生活に欠かせないものであり、感染症や自然災害が発生した場合であっても、ご利用者様に対して必要なサービスが安定的・継続的に提供されることが重要です。
必要なサービスを継続的に提供していくため、業務継続計画(BCP)の策定を検討していきます。
新型コロナウイルス・インフルエンザウイルスなどの感染症及び災害時が発生した場合に備え、必要な保育、介護等を継続的に提供できる体制を維持するために、業務継続に向けた計画等の作成を図ります。
|